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心太と書いて「ところてん」 [限定・季節の食材]

今年の梅雨は7月の半ばを過ぎてもダラダラと続いて、予想されていた超暑い
夏にならないだけマシとも言えるかも知れませんが、それでもやっぱり毎日が
曇り空というのは嫌な感じですね。

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例年、梅雨明け前には在庫一掃セールのような豪雨が降って土砂災害や洪水が
起きていますので、そちらも心配な感じです。
注意しても避けられるものではないですが、どんな地方であっても大きな被害
が出ませんようにと思います。


梅雨の話はともかくとして、暑い時期になると、ところてんとかフルーツ系の
フレーバー寒天が量販店の目立つ場所に移動してくるようになります。

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ところてんや寒天の原料が「テングサ」という海藻だということも知らない人
が増えてきているみたいですが、そのテングサと同じ仲間の「カイニンソウ」
という海藻をご存知の方はもっと少ないでしょうね。

最近、少しずつ勢力を取り戻しつつあるカイチュウ(寄生虫)の駆虫薬として
昔から利用されているモノなのですが、このように食用という用途以外の分野
でも海藻を活用するところに、遥か昔から海藻を研究して利用してきた日本人
の海藻への思い入れのようなものが感じられます。

カイニンソウは煎じて飲むと駆虫薬になり、テングサは一度煮溶かして加工し
棒状の乾物や粉にしてから、寒天を作る時の原料にします。

テングサは、水温の高い暖かい海に生育する海藻のため日本の周辺の太平洋側
では房総半島・伊豆半島・紀伊半島が、日本海側では能登半島などが主な産地
になっていますが、磯辺から最深でも水深20メートル程度の浅い海に分布する
ため、小船などによる小規模な採集が一般的です。

テングサの仲間は意外に多くて、オバクサ・ヒラクサ・オニクサ・キヌクサと
いった十数種類の海藻の総称がテングサということになります。

テングサを煮て、その寒天成分を固めて食用に加工にするという方法はすでに
奈良時代から行なわれていた歴史のある食習慣で、奈良時代の頃にはテングサ
ではなく、心太(こころふと)と呼ばれていました。

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どうして心太なのかまでは調べていないので興味のある方は調べて下さい。
小学校の自由研究のテーマに如何でしょう?

心太の読みが、時の流れと共に、こころてん、ところてんと呼び方が代わって
現在に至るということになっていて、ところてんを扱う飲食店によっては特に
高級店のようなところでは、お品書きに「ところてん」と書かずに心太と漢字
で書いているところもありますし、パソコンで漢字変換をしても、ところてん
と入力して変換すると心太という文字が出て来ます。

知っている人は知っているというか当事者はわかると思いますが、ところてん
は地域毎に食べ方に特徴があって、三杯酢をかけて胡麻を振って食べるという
ところもあれば、黒蜜で食べるところもあります。

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酸っぱい方が暑気払いに良いという見方もあれば、みつ豆と同じ感覚の甘味と
いう意味で黒蜜という感じで、地域ごとの違いは大きいように思います。
また、箸が一本しかついていないところもあれば、大半の食べ物と同じく二本
ついてくるところもあり、地域毎の食文化の多様性が実感できて面白い食品の
ひとつだと思っていますが、以前、京都の知人が名古屋に来た時にところてん
を食べて、どうして酸っぱいの?なぜ箸が一歩なの?とかなり驚いていたので
知らない人は知らないんですよね。

最近は、テングサを煮出して作る本物志向のところてんは海藻臭さが嫌われて
テングサを精製して作った寒天を煮溶かして固めた手軽なタイプが主流となり
本物の食材は、次第に敬遠されつつあるようで、スローフードとか、天然志向
なんて言われている割には、どこまで本物を求めているのか、わからないのが
実際のところのように感じています。


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