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復讐する海 捕鯨船エセックス号の悲劇 [本]

もうすでに古典の部類に入るかも知れませんがハーマン・メルヴィルが書いた
「白鯨」という小説をご存じでしょうか。
巨大な白いマッコウクジラを捕殺するために捕鯨船が戦う海洋冒険小説ですが
この作品には発想となった実話があるのですね。

In the Heart of the Sea.jpg

「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」の公開で盛り上がっている頃に映画が
公開された「白鯨との闘い」という映画の中で、ハーマン・メルヴィルが小説
「白鯨」の題材としてエセックス号の生き残りの船員から聞いた実話を原案に
小説を書いたことになっているのですが、そのエセックス号がクジラの逆襲に
遭った悲劇を纏めたのが「復讐する海 捕鯨船エセックス号の悲劇」です。


まだ世界の燃料油が鯨油(鯨の脂肪)だった頃、鯨油を求めて太平洋や南洋に
捕鯨船を運用していたアメリカを出港したエセックス号という捕鯨船が獲物と
なるマッコウクジラの群れを発見し、群れを統率する白鯨に狙いを定めて銛を
打ち込んだところ、巨大なマッコウクジラの逆襲に遭い、エセックス号は沈没
して、乗員はボートで漂流し、食料と水の尽きた後、先に死んだ人から順番に
死者を食料にして生き残ったというのが簡単な本の内容です。



群れを率いていた巨大なマッコウクジラは白鯨だったというのは、あくまでも
言い伝えなので本当に白かったのか、あまりにも強大な力を持った鯨だったと
いう経験が、クジラを神格化して白い鯨だと思い込んだのかはわかりませんが
この悲劇を題材に白鯨という作品が発表されたのは事実です。

約6000キロの長期に渡って洋上を漂流しているうちに、栄養失調のために
亡くなる人が出始めました。
最初に亡くなった人はボートから海へと流されて水葬にされましたが、食料が
尽きたタイミングで亡くなった人は、残った人が生きるための食料として利用
され、自然死した人だけでは不足するようになってくると生存者の中から食料
として殺される人、その人を殺す人がくじ引きで選ばれるという生きるための
試練が始まり、ようやく他の船に救出をされた時には、ボートの上には人骨が
山積みだったと本には書いてあります

公開された映画では白鯨との闘いが描かれているのではなく漂流の最中に殺し
殺される乗組員たちが極限で何をしたかが描かれているわけです。

日本の捕鯨が海外、特に白人文化圏で忌み嫌われているのは、自分たちの先祖
が捕鯨をした結果として、共に働く人間同士が殺し合ったという闇の深すぎる
トラウマを抱えているために本人たちが意識しなくても鯨は特別な動物である
という意識が働いているのかも知れません。

国際会議体を簡単に脱退すると発表した安倍晋三や、和歌山県が地元であると
いうだけの理由で鯨を食べるなという海外の人達が来たら、腹いっぱい鯨料理
を食べさせてやると大口をたたいた二階俊博のような単純バカたちの発想では
理解できない重い感情が白人文化圏にはあるような気がします。

kujira_baka.jpg
鯨は日本の食卓に欠かせないと放言するバカな自民党議員たち

こういう単純バカが政治家の頂点となり、国際協調関係を悪化させているのは
エセックス号以上に日本にとっては悲劇であり、捕鯨従事者がいなくなるかも
知れないという理由だけで、商業捕鯨を再開するような日本政府の世間知らず
ぶりでは日本が海外諸国から蔑んだ目で見られるのは当たり前だと思います。


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